福井大学子どものこころの発達研究センター発達支援 研究室

畑中 幸江

発達支援研究室秘書

発達支援研究室の事務を担当しています畑中幸江です。どうぞよろしくお願い致します。 私がこの教室に来たのは、平成23年の7月でした。それは、上司からの突然の異動宣告が始まりでした。 それまではと言うと、平成11年に旧福井医科大学に採用になり、約12年近く、事務局(今の松岡キ ャンパス総務室)の方で働いていました。採用当時は、大学に届く大量の郵便物の配布、そして、発送業 務。職員録や病院便りなどの校正。次に、その当時の病院長及び副学長秘書。教員の出張書類の確認。 医学部関係の会議や式典の手伝いなどなど、多くの仕事を学びました。でも、このまま同じ場所にいては学べないことも多く、もっと幅広く仕事がしたいと思い、異動希望を出した矢先の出来事でした。 自分が望んで憧れていた講座事務での仕事は、12年間も働いていた知識では全然足りず、ノートを 持っては事務局の担当者に教えてもらうばかりの毎日でした。唯一、長い間働いていたおかげで、他の 講座事務の方々も含め、事務局の多くの人達との繋がりは厚く、温かく助けて頂きました。 主に、教室での仕事は、先生方のスケジュール管理、多くの書類作成、予算管理などです。なるべく 先生方が円滑に仕事が出来るように、そして教室配属の学生さんの困っている事が聞けるようにと配慮 をしながら頑張っていますが、まだまだ力不足を痛感しています。

さて私生活では、1歳9か月になる長男がいます。妊娠中期から、人よりどんどん大きくなるお腹の 膨らみを心配しつつ、3994gで出てきた時には、巨大児を産んでしまったと、正直思いました。隣 に並んでいる子とは1キロ近く違い、人一倍大きな泣き声、授乳室では他の子よりも量が多いミルクが 与えられ、体が痛いと看護師に言えば、大きい子を産んだから仕方ないと笑われる入院生活でした。そ んな長男も、まだまだではありますが、いっぱいお話ができるようになり、元気いっぱいでいたずら大 好きな男の子に成長しました。 ただ、子どもが成長するにつれて、この教室で取り上げられている「発達障害」について、身近に感 じるようになりました。元気がいいとは言うけれど、それは“落ち着きがない、じっとしていられない”、 いわゆる“多動”ではないのか。買い物に行けば、じっとしていない。他の子は、きちんと手をつないでいられるのに、うちの子は、興味のあるところに走り出してしまう。小さな事で心配する毎日でした。 そんな中、保育園の先生と話す機会があり、不安な事を相談しました。すると、「彼の行動にはきちんと 意味があり、救急箱をいたずらしている様に見えるけれど、転んで泣いているお友達に絆創膏を貼ろう としているだけ。おもちゃで遊んでいても、保育師に怒られて泣いている子に近づいて、そっと“いい こいいこ”が出来る様な、やさしい子です。確かに、じっとしていられないけど、活発な方だけど、そ れは、彼のいい特性で、大事にした方がいい。1 才児なんて、みんなそれぞれです。今は心配する必要は ない。今後何かあったときに悩めばいいのではないでしょうか。」と言われました。確かに、買い物に行 くとカゴに自分の大好きなバナナ、ジュース、お菓子を入れたい、みんなのまねがしたい、だけかも知 れません。“子どもの行動には意味がある”。いつも私の周りには子どもの事を心配して頂ける先生方や仲間、家族がいて人の言葉に助けられています。子どもと一緒に私自身も成長する毎日です。 「初心忘るべからず」「親しき中にも礼儀あり」 これは、結婚した時から夫に言い続けている言葉です。 仕事に対しても、働き始めた時の意気込みや謙虚さを忘れず、そして “かゆいところには手が届く”

みんなにとって、そんな存在になれるよう邁進していきます。 どうぞよろしくお願いいたします。

発達支援研究室 畑中 幸江