倉田佐和
連合大学院博士課程D4・子どものこころ診療部
2020年度より連合大学院でお世話になっております倉田佐和と申します。2021年度より家族で福井に移住しまして、子どものこころ診療部でも勤務させていただいております。
私は大分県の出身で、田舎の自然の中で幼少期を過ごしました。小学生の頃マザーテレサの存在を知り、医療も受けられず道端に倒れ今にも亡くなってしまいそうな方々に手をさしのべる人がいることに感銘を受け、その頃から医療従事者のような人の助けになれるような職業に就きたいと思うようになりました。そのうち、人のこころを分かりたい、悩んでいる子どもの力になりたいと思うようになり、身体にも心にも関わることができる小児科医の道を歩み始め約10年働かせていただいてきました。
診療をしながら日々感じてきたことは、子どもが笑顔で元気でいるためには、養育者が心身共に健康であることが必要だということです。子どもの笑顔は養育者の笑顔から生まれてくるように思います。現代社会では、社会経済的状況の厳しさの中、また、核家族化や地域の繋がりが希薄になり子育てが孤立化する中で、養育者の身体的・精神的負担が増強しています。その中で、子ども虐待という惨事が多く起こってきています。辛い経験をする子どもを減らしていくためには養育者支援が不可欠だと考えます。私は、子育てという大変ながらも大変尊い仕事を、少しでも笑顔で行えるように、養育者に関する研究をさせていただきたいと思っております。そして、一人でも多くの子どもたちが、幼少期に愛された経験から人生を生き抜く力に変えて健全に成長していけるように、関わっていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。