福井大学子どものこころの発達研究センター発達支援 研究室

矢尾明子

連合大学院博士課程D3・RISTEX研究員

 

皆様はじめまして。

連合小児発達学研究科博士課程1年の矢尾明子と申します。福井生まれの福井育ち、得意 言語は福井弁の根っからの福井っ子です。保育士としてたくさんのかわいいかわいい子どもと出会い、その家族の人生の中で近い存在として関われる喜びと誇りを持ちながら働いております。

最初の職場は福井。続いて青年海外協力隊としてアフリカのカメルーン、そして日系幼稚 園教諭としてアメリカのカリフォルニアと場所を変え、たくさんの人や様々な文化に迎え 入れてもらっての保育士生活を送ってきました。おかげでほぼ風邪をひかない異常な免疫 力と様々な料理に対応する舌と消化器を体得することが出来ました。(もちろんそれだけで はなく)各国での経験で改めて気が付いたことは、人と人との出会いの素晴らしさ、その出 会った人達の中で生きることの素晴らしさ、保育士という仕事の素晴らしさでした。

そうやって小学生のころからの保育士になるという夢を叶えた訳ですが、保育士として働 いている中で出会ったのが発達障がいを持つ子どもたちとその保護者です。 私が出会ったある一人は、ルールのある集団遊びへの参加が難しい、人が自分の思い通り にしてくれないと咄嗟に叩いたり掴みかかってしまう、目に入ったものに向かって所かま わず駆け出してしまいケガが絶えないという困り感を持った子どもでした。よりインパクトの強いその様子がみんなの中に残り、その子からいつも叩かれたりする4、5歳の友達、その保護者からは「すぐ叩く先生の言うことを聞かない子」と思われてしまいそうになり ました。しかし、その子は誰かがケガをしたり泣いていると一番に駆けつけて「大丈夫?」 と声をかける優しい子でもあります。その子自身や保護者への対応に悩んだのはもちろん ですが、その子どもの素敵なところをたくさん知っているからこそ、周りの人にマイナス イメージが先行してしまう印象を持たれないようにはどうしたら、と悩んだこともありました。

一方で保護者の立場になると、自分自身も責任ある仕事を持っていたり、自身の生活の中 で子育てをしています。親の言うことを全く聞かず、どうして?という行動が多くていつ も怒ってしまう、本当は怒りたくないのにと自己嫌悪に悩まされたりしています。 そのうちに、子どもたちと毎日接する保育士や保護者、養育者のみなさんを支援すること が子ども自身の困り感の軽減につながると強く感じるようになりました。 そんなことを感じるようになった時に、これまでの海外経験を経て住むならやっぱり地元 福井!出来るなら福井に恩返しをしたい!と帰郷を考えた時に知ったのが連合小児発達学 研究科でした。私が学生時代にはなかったこの研究室が福井に出来ていて、このタイミン グで出会ったのは間違いなく運命だ!と勝手に思い込み、入学をしました。 みなさまのお力をお借りしながらこれからも日々邁進して参りたいと思っております。

未熟なわたくしではありますが、どうぞよろしくお願い致します。