福井大学子どものこころの発達研究センター発達支援 研究室

吉馴 亮子

連合大学院博士課程D1・子どものこころ診療部

2023年、この春から連合大学院に入りました吉馴亮子と言います。子どものこころ診療部の診療にも携わってまいります。

私は、大阪で生まれ育ち、高校卒業後、神奈川県内にある大学へ進学しました。大学卒業後、同大学の小児科へ入局、研修医期間中に新生児集中治療室(NICU)で新生児医療に従事したことが、小児科医としての大半を新生児科医として歩むきっかけとなりました。

新生児医療は、早産で出生した児や出生時に蘇生を要する児、胎児診断された児、合併症をかかえて出生してくる児など様々な状況で生まれてくる赤ちゃんたちへの医療を行っていきます。生まれて元気に家族の元へ帰っていく赤ちゃん達を見ると、心が和むことも多かったですが、逆に、医療的な重症度が高く病院を退院できず亡くなっていく子たちや、児の状態を受け入れることができず家族になることができない子たちを見ると、様々な問題を抱える子や家族に、何もできずどうすればいいか悩むことも多々ありました。

新生児医療はNICUで終わらず、成長発達を診ていく外来フォローアップもありました。元気にすくすくと成長していく子が多かったですが、NICUではなかなか児を受け入れなかった家族が一緒に暮らす中で家族の一員として我が子と向き合っていけるようになったケースなど、様々な人生模様に遭遇することもありました。

また、家族や社会との関わりに難しさを感じる子たちに会う機会が増え、診療だけでなく、その子たちにあった支援を行っていくことの重要性を痛感するようになりました。今まで発達に関して小児科医としての経験値で診ていた面がありましたが、改めて勉強をすることの重要性を感じ、大学院へと進学しました。

大学院では、早産児の神経発達症の研究をすすめていきたいと思っています。勉強することの多さに戸惑っておりますが、皆様の力を借りて頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。